2006-02-01から1ヶ月間の記事一覧

MBAの就職先、サラリー

日本でMBAというと勉強してスキルを身につけに行くところ、というイメージが最初に来ると思う。少なくともそれは定義的にはあっている。経営学修士課程であるから、修士号を取りに勉強しに来るところである。しかし、ビジネススクールはもうひとつの側面を併…

BRI: クラブ活動としてのコンサルティング

以前のエントリ(こちら)で述べた、Big Red Incubatorというジョンソンスクールのクラブ組織で、イサカ周辺の中小企業およびスタートアップへのコンサルティング活動を行っている。 現在のクライアントは、ウン十年前にコーネルのエンジニアリングスクール…

Dell: 次の一手

先学期、「Strategic role of information technology」というクラスを受講した際、最終プレゼンでDellを取り上げたチームがあった。DellがDirect sellingやCall centerにいかにITを駆使して優位性を築いてきたか、という内容だった。 それ自体には賛同しな…

MBAの恋愛事情

コーネル大学ジョンソンスクールの1学年の人数は大体260人程度。2年で卒業なので、全体で600人にも満たない。これはビジネススクールの規模としてはかなり小さいほうで、いわゆるスモールスクールを標榜している。意識的に規模を小さく保つことで、密度の濃…

スターウォーズにおけるリーダーシップ考察

ちょっと思いつきではあるが、スターウォーズにおけるジェダイ評議会、特にヨーダとメイス・ウィンドゥのリーダーシップについて、まとめてみたいと思う。 (続きはこちら) http://kouchida.exblog.jp/m2006-02-01/#888577

Applied Price Theory: 人が犯しやすい間違いいろいろ

Robert Frank教授によるApplied Price Theory(エコノミクス)の授業より。今日は'Natural Stupidity'つまり人間が本能的に陥りやすい誤りに関して。 ・Representativeness 「必要になるかもな、捨てても良いかな」と迷いながら捨てたものに限って、翌日にも…

イサカの自然

ニューヨーク州イサカ、コーネル大学だというと、知っている人は大体「寒いでしょ」という反応をする。ニューヨーク州といっても随分北のほうに位置し、ニューヨークシティよりもカナダ国境に近いくらいだ。内陸であり、湖のそばで、雪も多い。実際、寒い。 …

Corporate Governance: 会社は誰のもの?

Corporate Governanceで、Circonという会社のケースを扱った。 AuhllはHBSでMBA取得後、Applied Magneticsに入社、その中のCirconという部門で頭角を現す。LBOで独立し、CEO兼Chairmanとして、ACMIという会社を買収して業績をターンアラウンドさせるなど、活…

「決断力」 羽生善治

現役最強の棋士、羽生四冠の「決断力」を読んだ。将棋は一手一手の決断の勝負、その道を極めた人には、何か決断における極意のようなものが見えているはずだ。はたして、期待にたがわぬ内容だった。シンプルな文章とたとえで、一見軽く読めるが、その含蓄の…

Corporate Governance: 企業統治が企業価値に与えるインパクト

Corporate Governanceの授業で、ロシアの石油会社、OAO YUKOSのケースを扱った。ソ連崩壊後、民営化を急ぐロシアは、政府が財政難に苦しんでおり、なおかつ政治家は腐敗しきっていた。国営の企業をありえない安値で(賄賂と引き換えに)売り飛ばす。安く会社…

Google Mapsを利用した広告

Google Mapsを使うときって、そこに行こうとしている時が多いから、広告打てば便利なんじゃないかとか、建物クリックしてレストランの内容とか知れれば便利なんじゃないかとか思っていたが、もっと直接的なアイディアに乗り出している人たちがいた。 (続き…

「ウェブ進化論」の感想を読んで

梅田望夫さんの「ウェブ進化論」が売れているらしい。僕はまだ読んでいないが、あまりに多くの人がブログで書評を書いていて、それを読んでいると大体内容がわかる。ていうか、普段から梅田さんのブログを読んでいたから、多分大体カバーされている内容なの…

ニンテンドーDSカンファレンス関連

ニンテンドーDSカンファレンスに関する記事を読んだ。 http://plusd.itmedia.co.jp/games/articles/0602/15/news087.html http://www.nintendo.co.jp/ds/dsconference2006s/page11.html 発売14ヶ月で600万台突破、7本のミリオンセラーなど、破竹の勢い。売れ…

卒業間近を実感

Data Driven Marketingのチームミーティングを終えたあと、Markと二人で話しているとき、何気なくこんなことを言った。ちなみにMarkはとても頭がよく、優しく、紳士で、こんなにいい奴はなかなかいない、といえる友達。 「僕は卒業後結婚して、シアトルかど…

Data Driven Marketing: Rodeo Jeansのケース

Data Driven Marketingで、Rodeo Jeansのケースを扱った。トップブランドのLee Smithにはブランド力で勝てず、下からはRetailerのプライベート・ブランドが安い値段で攻めてくる板ばさみ。そんな中、Salesに関する、値段・競合の値段・Seasonality・コスト・…

 アジア・ビジネス・カンファレンス

週末ボストンに行ってきました。目的はふたつ、アジア・ビジネス・カンファレンスに出席することと、友達と飲むこと。 ハーバード・ビジネススクール主催のアジア・ビジネス・カンファレンスはこの類のカンファレンスとしては最大規模のもので、1000人近く参…

Data Driven Marketing: Pricing

このブログでも二回にわたって取り上げたプライシングですが(これとこれ)、今日のData Driven Marketingでも再び取り上げられました。 Sales = exp( α+β*Price) という関係を使い、売り上げとプライスのデータを使って回帰分析を用いてαとβを求める。e…

100エントリー突破

このブログを書き始めてから1年余、昨日100エントリを越えていたことを発見しました。一週間ほど前にためしにカウンターをつけてみたのですが、1000を越え、大体1日に100人くらいの方に来ていただいていることが判明しました。こんなひっそりとした留学日記…

Consumer Behavior: レーガン大統領の選挙戦略

Consumber Behaviorの授業で、1984年のレーガン大統領の再選時の選挙戦に際して展開されたマーケティング戦略について学んだ。 84年の選挙を控え、レーガンの支持率は対立候補のモンデールに肉薄されてきていた。そこで、メディアリサーチ、アドバタイジング…

Corporate Financial Policy: NetscapeのIPO

Corporate Financial Policyの授業で、NetscapeのIPOについて取り上げられた。 95年にNetscapeが上場しようとしていたとき、同社はまだ利益を出したことがなかった。しかも、インターネット・ブラウザの技術、価値、今後の可能性について本当に理解・予測で…

Corporate Governance: 株主価値がすべて?(2)

http://d.hatena.ne.jp/Yoda/20060204/p1 で書いた、Al Dunlapのケースについて、今日授業があった。 多くの生徒が「Shareholders' Valueが一番大事。Stakeholderを大事にするのも、それが結果としてShareholders' Valueにつながるからだろ」というスタンス…

Corporate Governance: 企業統治における米国と日本の違い

Corporateg Governanceのリーディングの宿題は、International Corporate Governanceについて。アメリカ以外の国における企業統治の姿を研究したペーパーなのだが、何せ60ページ以上もあって、他の宿題等に追われていた自分としては、かいつまんで読むことに…

レクサスとオリーブの木

以前ブログに書いた「The World is Flat」(こちらを参照)の著者、トーマス・フリードマンがそれ以前に書いていた本、「レクサスとオリーブの木」をコーネル同期のTさんから借りて読んだ。有名な本なので知っている人も多いと思うが。 トーマス・フリードマ…

Corporate Governance: 株主価値がすべて?

Corporate Governanceの授業で、Sunbeamという企業のターンアラウンドのために招聘されたAl Dunlapという人に関するケースが宿題になっている。昨日チームミーティングで議論が行われた。 「株主価値がすべてだ。他のステークホルダーが会社にいくら払ってる…

Consumer Behavior: 消費者の知覚能力

Consumer Behaviorの授業が面白くなってきた。昨日の授業では、消費者ニーズの掘り起こし・消費者への訴えかけ方、消費者の知覚の仕方などについて学んだ。その中で、面白い話がひとつあったのでご紹介。でも有名な話らしいので知っている人も多いかもしれま…

Applied Price Theory: Amazonの中古本は著者にとって得か?

Applied Price Theory(要はミクロエコノミクスの授業)で、「一見正しそうに見えるプライシングでも、実は間違っている」ことについて、例を挙げていくつか教えてもらった。映画館のポップコーンの例も面白かったのだが、以下、本の購入に関する例。 問題:…

Macroeconomics: 日本人はなぜ銀行に預け続けるのか

マクロエコノミクスの授業中、日本の話題になった。 教授曰く 「日本人はおかしい、とずっと思っていた。Interest rateがゼロなのに、銀行に預けっぱなしだからだ。エコノミストはずっとその理由を探っているが、まだ確かなことは分かっていない」「だが、日…