ニンテンドーDSカンファレンス関連

Yoda2006-02-16


ニンテンドーDSカンファレンスに関する記事を読んだ。
http://plusd.itmedia.co.jp/games/articles/0602/15/news087.html
http://www.nintendo.co.jp/ds/dsconference2006s/page11.html


発売14ヶ月で600万台突破、7本のミリオンセラーなど、破竹の勢い。売れてるとは思ってたけど、ここまでとは。


衝撃だったのは、ソフトウェアの占有率がプレステなどを押さえて1位にたったこと。前からずっと流れとしてはあったことであるが、ハードの高機能化によるゲームの開発費高騰が、ゲーム会社を苦しめ、合従連衡が進んでいた。また、ゲーム会社側にとっても、そして必ずしもグラフィックがきれいなだけのゲームを求めないユーザー側にとっても、ハードの高機能化はいつのまにかニーズを越えてしまっており、まさしくイノベーションのジレンマの典型が起こっていた。それを如実に表したのが、このソフトウェア占有率逆転だと思う。


ゲームの主役はあくまでソフトであり、ソフトの質、面白さである。
面白いソフトが集まれば、更にハードが売れる。DSの優位性はかなり固まっているといっていいだろう。プレステ2以降、ハードが主役になり、面白いソフトが出にくくなっていたが、これからまた流れが変わるかもしれない。それを主導するのは、常にゲームの本質とは何かを冷静にとらえ、闇雲な高機能化という形でのイノベーションよりも、ユーザーが求めているレベルでの新しさというイノベーションを追求する会社。つまり任天堂


以前任天堂のかなり偉い方と話したことがあるが、こんなことを話しておられた。
「うちは自分たちのことをゲームハードの会社だと思っていません。ゲームソフトの会社だと思っています。単に、うちのソフトを最大限に面白く遊んでもらえるハードがないから、仕方なく自分たちで作っているだけです。」


ビジネス的な本音はともかく、哲学的には本当にそう思っているのだろう。
常にしっかりと地に足をつけて、本業であるゲームを、真面目にやってきた、そういう印象がある。


宮本茂氏(任天堂の情報開発本部長であり、ゲーム開発の神様)は、「ゲーム作りにおける自分の目標はルービックキューブ」と語っていた。直感的で、手触り感のあるゲーム。画面を直接触れるようなゲーム。DSのタッチパネルやレボリューションのコントローラなど、理想に向かって、着実に近づいている。


そういう観点から見ると、今回のワンセグ対応やネット対応はちょっと不安が残る。それって本当に求められているのだろうか。何かゲームに応用するアイディアがあってのことだろうか。単に「携帯の競合としてのDS」だから対応してみた、というわけじゃないですよね。