MLO: Innovation をManageする

Yoda2005-04-06


Managing and Leading in Organization (MLO)の授業で、InnovationのManagingについて学んだ。
IDEOSAS、二つのユニークな会社についてArticleを読みビデオを見た後、Innovationを起こす組織、Creativeな組織について議論。

SAS: 会社内にフィットネス、スポーツ用フィールド、病院、カフェ、託児所などを備え、週35時間以下の勤務を推奨するビジネスソフト開発会社。離職率3%と、業界平均(20%)に比べ圧倒的に低く、これによるベネフィットが施設へのコストを上回ると見ている

IDEO:デザインファーム。様々なバックグラウンドのスタッフによるクリエイティブなデザインを数多くリリース。おもちゃ箱のようなオフィス、独自のブレスト手法などイノベーションを起こすプロセスが確立されている。


働く環境としてのSASをどう思うか?の教授の問いかけに対し、賛否両論。'理想的''良すぎる'という評価があった一方、'給料はどうなんだ''Ambitiousな人間にとっては物足りない。大金を稼いで自由にやるほうがいい'という否定的評価があったのは、さすがMBAというべきか。この議論は突き詰めると'個人の幸せとは'とか価値観の話になってくるので、あまり結論は出ない。


それよりもポイントは、この組織、このやり方がworkしているかということ。SASという会社、カルチャー、人々と、このやり方はきちんとIntegrateされていて、CEOの強力なコミット、およびPrivate Companyであるという環境(株主のプレッシャーがない)に支えられている。強いカルチャー、ユニークな組織のあり方は、'どんな人を集めたいか''長期的ゴールは何か''それを追求する環境が整っているか'などとの整合性が必要であるということ。


一方IDEOからは、イノベーションが個人の偶発的産物によるものではなく組織の系統だったプロセスから恣意的に生み出せる類のものであるということを学んだ。IDEOの様々なバックグランドのスタッフ、ヒエラルキーの無い組織(特にミーティングでは)、失敗を恐れない姿勢(Encourage Wild Ideas)、おもちゃ箱のようなオフィス環境などを土台とし、現状分析→情報共有→ブレスト→プロトタイプのテスト→ブラッシュアップと、系統だてられたプロセスによってイノベーションを起こす。'ある程度組織の中にカオスを創り出し、それをハンドルすることによってブレイクスルーを生むと言うのは普遍的なプロセスではないか'と発言。

IDEOについてもっと知りたい方は、'発想する会社!'(The Art of Innovation)がお勧め。